予防歯科
当院の予防歯科の特徴

歯科医院は“歯を治す場所”であると同時に“歯を守る場所”でもあります。
町屋の歯科・矯正歯科では予防歯科のプロフェッショナルである歯科衛生士が歯科医師と密接に連携して“担当制”予防歯科で処置にあたっております。
歯科衛生士は、国家資格を持つ専門職です。歯周病や虫歯から歯を守る、“お口の健康のスペシャリスト”です。
予防歯科とは
歯というものは、痛みがない限り、後回しにされてしまいがちです。しかし歯科治療には限界があります。悪くなってからでは治療方法も限られてきます。
歯を失うことで、
- まさか健康を害することになるとは…!
- 食事の楽しみまで奪われることに
なるとは…! - もっと歯を大切にしておけばよかった…!
と後悔しないよう、虫歯や歯周病の“予防”をしていくことが大切です。
これが予防歯科です。いま出来ることから始めましょう。
私達がお手伝いいたします。
予防歯科の重要性
日本ではまだまだ馴染みの少ない予防歯科ですが、高齢になっても健康な歯を保っている人が多い北欧や米国では、予防歯科がすでに一般的になっています。
予防歯科とは、歯に問題が起こってから対処する従来の歯科治療とは違い、歯を健康に保つために積極的に歯科医院に通って、虫歯や歯周病にかからないようにしていこう、というものです。
歯周病や虫歯というのは、治療が可能ではありますが、実は一旦悪くなると、元のような健康な状態には戻りません。そのため、“悪くなったら治療する”ということを繰り返していると、だんだんと歯が悪くなり、将来的に歯を失う可能性が高くなります。
また、歯の健康状態は体の健康状態とも深く関連しています。そのため歯の病気の予防を積極的に行うことは、体を健康にしていくことにもつながっていきます。
歯の喪失は“健康の喪失”に繋がります。
加齢により歯が抜けるのではなく、歯周病という“病”によって歯を失うことを知って欲しいです。
医院の診療体制について
(歯科衛生士担当制など)
当院では1人の患者さまに対して特定の歯科衛生士が担当する“歯科衛生士担当制”を取り入れています。
患者さま一人一人に合わせたクリーニング、セルフケアの提案をさせて頂きます。定期的に口腔内の状況を把握することで虫歯や歯周病の早期発見をしていきます。
当院の予防歯科メニュー

クリーニングについて
(スケーリング)
クリーニングは診察メニューに含まれます。
スケーリングとは歯ブラシではとることの出来ない“歯石”を取っていきます。
超音波振動とキャビテーション効果により歯石沈着物と、細菌バイオフィルムの破壊と除去を効率良く行っていきます。
器具の先端(チップ)が超音波で振動することで、固く石灰化している歯石だけを壊してバラバラにします。チップを歯に直接あてていても歯が削れることはありませんのでどうぞご安心下さい。
クリーニングの流れ
歯周組織検査をする
歯周ポケットの深さ(歯周病の進行の目安)をプローブという器具で測ります。そのほか歯茎からの出血(歯茎の炎症の目安)、歯の揺れの有無、磨き残しをチェックします。
歯石と汚れ、着色をとる
(スケーリング、PMTC)
超音波振動とキャビテーション効果により歯石沈着物と、細菌バイオフィルムの破壊と除去を効率良く行っていきます。加えて着色や汚れがあればお薬を使って歯面を磨いていきます。
仕上げ磨き
最後に専用のお薬で歯の表面をツルツルに仕上げます。
セルフケアの提案
歯周組織検査の結果をもとに患者さま一人ひとりに対して、お家での毎日のセルフケアの提案をさせて頂きます。
クリーニングのおすすめの頻度
基本的には3ヶ月ごとのクリーニングを推奨しております。
口腔内環境が安定していらっしゃる患者さまや、なかなかいらっしゃることのできない患者さまには最低でも半年に1回のクリーニングを提案させていただくこともあります。
歯ブラシ、フロス、歯間ブラシについて

歯ブラシ、フロス、歯間ブラシの
使い方
歯ブラシの使い方
歯面に対して45度の角度で歯ブラシの毛先を歯茎に当てて磨く、“バス法”を推奨しています。
フロスの使い方
歯と歯の間に糸を当ててゆっくり挿入し、そのまま歯のキワまでしっかり歯面に沿って糸を上下に動かします。そして前後に動かしながら汚れをしっかり取り除くことを意識して糸を抜いていきます。
歯間ブラシの使い方
歯と歯の間の広い三角スポットに斜め下からゆっくり優しく挿入します。歯間に合わせて前後に動かし汚れを取ります。向きを変えたりして汚れをしっかり取り除きましょう。
歯ブラシの選び方
毎日の歯磨きの質を左右するのが「歯ブラシの選び方」。
適切な歯ブラシを使うことで、虫歯・歯周病・口臭の予防効果が高まり、治療の効果も長持ちします。

毛のかたさ
- ふつうの硬さ…一般的な歯や歯ぐきが健康状態の方におすすめです。
- やわらかめ…歯ぐきが敏感な方や、歯周病が気になる方、矯正中の方に◎。
※「かため」は歯や歯ぐきを傷つける恐れがあるため、あまりおすすめしません。
ヘッド(歯ブラシ部分)
ヘッド(ブラシ部分)は縦3列に植毛された“小さめ”サイズが理想です。
奥歯や細かいところなど、磨き残しやすい部分にもしっかり届きます。
ハンドル(柄)は握りやすさ重視
力が入りすぎない、軽くて持ちやすいストレートタイプが理想的です。
手が小さい方やお子さんには、滑りにくい素材もおすすめです。
基本的にご自身が持ちやすいもので大丈夫です。
毛先の形
毛先の形は“円状”・“テーパード”・“水平(シリンダー)”が一般的です。
円状や水平は歯表面の汚れ除去に優れており虫歯予防に最適です。
テーパードは歯と歯茎の境界部に毛先が届きやすいので歯周病予防に効果的です。
ブラシの材質
透明のナイロン製のブラシを推奨します。動物の毛を使用したブラシは細菌の付着や増殖がしやすく衛生面で劣ります。
フロスの選び方
虫歯や歯周病を予防するために、歯ブラシだけでなくフロスの使用がとても重要です。

ホルダータイプ
(糸ようじタイプ)
Y字型やF字型があり、持ち手がついているので操作しやすく、奥歯にも届きやすいです。
特にY字型は奥歯に使いやすく、F字型は前歯向きです。
こんな方におすすめ
- 初心者
- 子どもや高齢者
- 奥歯までしっかり届かせたい方
ロールタイプ(指巻きタイプ)
自分の指に巻いて使うタイプで、自由度が高く、歯間の形状に合わせて使えるのが魅力です。
慣れると歯間全体をしっかり清掃できますが、最初はやや使い方にコツが必要です。
こんな方におすすめ
- 慣れている方
- 歯と歯の間のすき間が狭い方
- コストを抑えたい方
矯正中の方におすすめのフロス
ワイヤー矯正中の方は、専用のスレッドタイプのフロスや、スーパーフロス(スポンジ状+通常フロス)が便利です。
矯正装置のすき間や歯ぐきの間もきれいに保てます。
歯間ブラシの選び方
特に、加齢や歯周病などで歯ぐきが下がっている方、ブリッジをしている方、矯正装置がついている方にはフロスよりも歯間ブラシが適しているケースが多いです。
歯間ブラシはサイズが豊富で、SSS~Lサイズなどがあり、すき間の広さに合わせて選ぶことがとても大切です。
無理に太いサイズを使うと、歯ぐきを傷つけてしまう可能性があるため、最初は歯科医院でのチェックが理想的です。

サイズの目安
- SSS〜SSサイズ:歯ぐきが引き締まっていてすき間が狭い方向けです。
- S〜Mサイズ:中等度のすき間がある方向けです。
- Lサイズ:すき間が大きい、歯周病が進行している方向けです。
歯間ブラシの形状
- ストレートタイプ:前歯のすき間に適しています。
- L字型タイプ:奥歯にも挿入しやすく、角度をつけやすいので使いやすいです。
歯間ブラシが適しているケース
- 歯周病・歯ぐきが下がっている方
- ブリッジやインプラントをしている方
- フロスでの清掃に限界を感じている方
歯と歯ぐきの隙間にフィットし、プラークや食べカスを効率的に除去できます。
お口の健康を支える歯磨き粉も
取り揃えています
お口の状態や目的に合わせて、効果的な歯磨き粉を選ぶことも大切です。
当院では、虫歯予防・歯周病対策などさまざまなお悩みに対応した歯磨き粉を取り揃えています。気になる方は、お気軽にスタッフまでお声がけください。

歯石やバイオフィルム
について

歯垢(プラーク)とは
歯垢(プラーク)とは、口の中の常在菌とその産生物からなる、歯の表面に付着した白く柔らかな沈着物です。プラークは食後数時間で形成され、プラーク1㎎の中には10億個以上の細菌が存在しています。
プラークは虫歯や歯周病の原因となるため、これらの疾患の予防には、毎日の口腔ケアを通じて、プラークを取り除くことが基本となります。そして歯の表面だけでなく、歯と歯茎の境目にも形成されます。
また、プラークは粘着力があり、水に溶けないため、うがいだけでは取り除くことができません。口の中のプラークを取り除くためには、歯ブラシを使って機械的に除去することが基本です。歯と歯の間に形成されたプラークは、ブラッシングでは取り除くことが困難なため、歯間ブラシやデンタルフロス等の歯間清掃用具で取り除くことを推奨しております。
歯石について
歯石の原因は歯垢(プラーク)ですが、いきなり歯石ができるわけではありません。
歯に付着したままのプラークが唾液中のカルシウムと結合することで、歯石という石灰状の塊になります。こうなると、いくらご自身で歯ブラシをしても取り除くことはできません。
歯石は、歯科医院での超音波スケーラーや手用スケーラーを使って取り除きます。その上、歯石表面はデコボコしているため新しくプラークがつきやすくなります。すなわち歯石は、歯周病を引き起こす原因菌の住処です。
歯周病菌は、歯を支える歯周組織(歯肉、歯槽骨など)に作用し、組織の破壊が始まりますが多くのケースは自覚症状がありません。気づいたときには手遅れで、歯を失う可能性があります。そうならないよう、当院で定期的に歯石の除去をしていきましょう。
バイオフィルムとは
水中の物質の表面にはぬめりのある薄い膜状の粘着物がしばしば形成されます。流し台などにもみられるこのような粘着物は、細菌が形成する生物膜であり、“バイオフィルム”と呼ばれます。歯垢(プラーク)はバイオフィルムの一つです。
口の中のバイオフィルムには、常在菌であるう蝕(虫歯)原性細菌が歯の表面に形成するものや、歯周病原性細菌等が歯茎の中に形成するものがあり、複数の微生物とそれらの産物で構成されています。
バイオフィルム内の病原性細菌が関与する感染症をバイオフィルム感染症といい、う蝕(虫歯)や歯周病もバイオフィルム感染症の一つです。
PMTC

PMTCとは
「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」の略で、プロによる歯のお掃除のことです。
歯磨きでは落としきれない着色汚れや、プラーク(バイオフィルム)を選択的に落とし、虫歯や歯周病を予防する効果があります。
研磨ペーストの粒子は歯面の汚れを削り落とす際、歯面を僅かに損傷させます。当院では吸着除去用のジェルを用い、歯面に負担を掛けずにバイオフィルムやステインをワンステップで除去していきます。
最後に仕上げトリートメント(リナメル)をします。エナメル質表面の微細な凸凹をナノ粒子(ハイドロキシアパタイト)により再結晶化します。
歯の表面を修復し滑沢(つるつる)にするためプラークの付着を防ぎ、また施術後の爽快感があります。
PMTCの流れ
お口の中のチェック
(診査・カウンセリング)
歯ぐきの状態や歯の汚れ具合を確認します。必要に応じて歯周ポケットの深さや出血の有無を測定します。
プラーク・歯石の除去
(スケーリング)
専用の器具(超音波スケーラーや手用スケーラー)を使って、歯石やプラーク(歯垢)を除去します。
バイオフィルム・着色・ステイン除去(研磨・ポリッシング)
歯の表面や歯と歯ぐきの境目にこびりついた細菌の膜「バイオフィルム」を、回転ブラシやラバーカップで丁寧に除去。専用の研磨剤を使って歯の表面をツルツルに磨き、タバコやコーヒーによる着色を落とします。
フッ素塗布
(希望者・虫歯予防に効果的)
歯の再石灰化を促し、虫歯になりにくい強い歯へ。特に虫歯リスクの高い方におすすめです。
ホームケアのアドバイス
仕上がりを確認し、患者さまの口腔内に合わせた歯ブラシ・フロスの使い方や生活習慣の改善方法をアドバイスします。
定期健診について

定期健診でわかること
- 虫歯の有無
- 歯石の有無
- 歯茎の状態
- 歯周病の有無
- 顎の骨の状態
定期健診を行うメリット
虫歯や歯周病のリスクを減らすことができる
虫歯や歯周病、歯肉炎の
早期発見、早期治療ができる
検診を継続することで、
将来自分の歯を1本でも多く
残すことができる
お口の健康を守ることで、
一生楽しく会話ができる
好きなものをおいしく
食べていただくことができる
歯と歯肉が健康になる
口臭が防げる
お家での歯のケアについて
知識が増える
歯自体が白くなる
定期健診でやることは?
歯周病の検査
プローブというものを用いて現在の歯茎の健康状態を調べます。加えて歯の揺れや磨き残しをチェックします。

クリーニング
超音波振動とキャビテーション効果により歯石沈着物と、細菌バイオフィルムの破壊と除去を効率良く行っていきます。
器具の先端(チップ)が超音波で振動することで、固く石灰化している歯石だけを壊してバラバラにします。(チップを歯に直接あてていても歯が削れることはありませんのでどうぞご安心ください。)

虫歯の検査
視診で虫歯の有無を確認する他、必要があればパノラマX線写真、口腔内X線写真、CT写真で虫歯の範囲を確認します。

歯の磨き方指導
患者さまのお口の状態に合わせ、オーダーメイドで歯の磨き方を考えてお教えいたします。

定期健診のおすすめの頻度
“痛くなってから歯医者へ”ではなく、“痛くなる前のケア”が大切です。
当院では虫歯や歯周病の早期発見・予防のために、歯の定期検診の頻度は3〜6か月でご案内しています。
最低でも半年に一度、できれば3か月ごとに通っていただくことをおすすめします。
定期健診の流れ
ご予約・受付
まずはお電話またはWEB予約からご希望の日時をお取りください。初診の方もお気軽にご相談ください。

問診・カウンセリング
気になる症状や前回の治療後の経過について、簡単な問診を行います。「歯がしみる」「口臭が気になる」など、些細なこともご相談ください。

口腔内チェック
(虫歯・歯周病の検査)
- 虫歯の有無
- 歯ぐきの状態(歯周ポケットの測定)
- かみ合わせのチェック
- 歯石の付着状況など
- 歯石の付着状況など
必要に応じてレントゲン撮影も行い、見えにくい部分も確認します。

歯のクリーニング(PMTC)
専用機器を使って、毎日の歯磨きでは落としきれない歯石・着色汚れ・プラーク(歯垢)を徹底除去します。
歯の表面がツルツルになり、虫歯・歯周病の予防に繋がります。

歯ブラッシング指導・生活習慣のアドバイス
磨き残しが多い部位や、患者さまに合った歯ブラシ・フロスの使い方をアドバイスします。
食生活や喫煙・口呼吸など、リスクがある習慣にも触れながら、丁寧に説明いたします。

次回のご案内
口腔内の状態に応じて、3ヶ月〜6ヶ月後の次回検診をご提案します。
ご希望があれば、ホワイトニングやクリーニングのメニューもご案内可能です。
